こんにちは、28歳の時に未経験からITエンジニア(IoTエンジニアではありません。普通にITエンジニア)を目指したniyuta(@niyuta)です。

優秀なIoTエンジニアを確保するための動きが活発になってきましたね
これからIoTエンジニアを目指す学生さん。
IoTエンジニアが気になる(正直、私もバリバリ気になっています)……というITエンジニアで就業中の方も必見!

成長が期待されるIoT分野・IoTエンジニアに必要なスキル・資格・書籍・その将来性などをまとめてみました
目次
そもそもIoTとは?
「IoT(アイオーティー)」とは「Internet of Things(モノのインターネット)」の略で、モノ同士がインターネットを通じてつながることを言います。

モノがインターネットにつながることで、データの蓄積・可視化・制御・自動化・最適化が可能になります
そして、これらを組み合わせることで、人の手を介さず、データなどが自律的に活用できます。
例えば、冷蔵庫の食材と人間の健康状態の情報を取得し、今晩のレシピを提案してくれる冷蔵庫!といったスーパー家電も現れるかもしれません。
IoTエンジニアの将来性
世界のIoT稼働デバイス数でみると2019年時点ではスマートフォンなどの通信機器の稼働率が高くなっていますが、市場は既に飽和しているとみられ、成長率の高さから言うと産業用途(工場・インフラ・物流)・コンシューマ(家電や電子機器)・医療・自動車や宇宙航空が伸びるIoT分野と考えられています。
・コンシューマ(家電や電子機器)
・医療
・自動車
・宇宙航空
上記が伸びるIoT分野と考えられています
IoTの活用事例:産業分野
IIoT(Industrial Internet of Things)って知っていますか?
IIoTは産業用のIoTのことを指しますが、工場の機械へ取付けられたセンサーからデータがクラウドへ送られ稼働状況を可視化します。
IIoTで収集したデータの活用方法は、AR(拡張現実)で作業者へ提供・分析して自動制御や最適化の推進・生産管理へも活用されます。
あのメガネみたいなのをかけると画面からキャラクターなどが飛び出して見えるやつの一歩進んだ版みたいな感じです。
IoTの活用事例:自動車分野
トヨタは2018年にコネクテッドカーを発売しました。
センサー・カーナビ・GPSから取得された情報をクラウドへ送り、渋滞回避ルートの提案・事故時の緊急通報・盗難などの車両異常のお知らせにIoTが活用されています。

キーワードはクラウドです
日本のIoT市場の成長率
「誰も教えてくれなかったWeb系エンジニアの本当の将来性」でお伝えしたように、日本は社会全体でAIやIoTを活用したSociety5.0というコンセプトを掲げ課題解決を図ろうとしています。
日本はアメリカの5年遅れと言われていますが、2019年の国内IoT市場は約6,100億円。
2023年にはおよそ3倍の約1兆9千億円に拡大すると試算されています(年平均成長率:32.8%)。
業種別の内訳では、下記のような順番でした。
・情報通信業13.9%
・サービス業11.8%
(株式会社MM総研 2019年11月調査より)
IoTエンジニアになる方法とは?
IoTエンジニアは人材不足
IT人材の不足は別記事でもお伝えしましたが、その中でも人工知能(AI)・IoT・ビッグデータに係る人材の不足は必至です。
・IoT
・ビッグデータ
上記は特に人材不足
大手自動車メーカーやサプライヤーがIoT人材確保のため拠点を東京都内へ移転・新設する動きすらあると言います。
しかし、IoTにかかわる領域はかなり幅が広く、全領域のスキルを保有するのは難しいハズです。
どうすれば、将来性のあるIoTエンジニアになれるのでしょうか。
また、企業はどうやって人材を調達しようとしているのでしょうか。


では、IoT人材になる為の方法です
専門学校・大学で専攻する
これは、これから進路を決められる学生さんしか通用しませんが、一つ目の方法は、IoT・AIについて学べる専門学校・大学・大学院等で学ぶ方法があります。
例として、2021年4月に関西で初めて「Society5.0」に対応した大阪国際工科専門職大学が開学します。
希望者の完全就職保証。しかも、生涯バックアップシステムありです。
この「専門職大学」は実践的な職業教育をするために設立された制度です。
例えば、大阪国際工科専門職大学では、4年間でインターンシップに600時間のカリキュラムが組まれています。
このような、IoT・AI・ロボットなど専門分野に特化した学校を利用するのが、今、IoTに興味を持っている方の選択肢としては有力になりそうです。
スキルチェンジする
二つ目のIoTエンジニアになる方法は、IoT人材不足の解消の要としても有力な「現在のIT人材の活用」です。


こちらがこの記事の本題のようなものです
企業が考えている人材不足に対する施策の中で、今いる人材の再教育・スキルチェンジの強化の割合が高いことが分かります。
こうなると現場では「やらされ感」(現在これを専門でやっているのに、これも出来るようになってと言われて)が出そうなものですが、IT・機電系エンジニアへのアンケートでは「約8割のエンジニアは現職種以外にも興味を持っている」という結果が出ています。


機電系(きでんけい)とは、機械工学・電気工学・電子工学のことで、主に重電工業に従事する技術者のことです
つまり、企業側もITエンジニア側も現職の知識にプラスすることで、IoTへの対応を模索していると考えられます。
ITエンジニアがIoTエンジニアを注視しておくべき理由
さらに、気になるデータがあります。
「従来型IT人材」と「IoT・AIスキルのある先端IT人材」に分けて、IT業界の人材需給バランスを試算したデータです。
「Reスキル率」とは、「従来型IT人材」から「先端IT人材」へとスキル転換する人の割合です。
これによれば、スキル転換する人の割合(Reスキル率)が上がれば、先端IT人材不足の解消ができるだけでなく従来型IT人材の「余剰」にも対応できています。
IoTエンジニアになりたいわけでなくても、自分の仕事の領域と親和性が高い分野やデバイス・通信・クラウドについての知識やスキルを早めに身に着けておくのもよいかもしれません。
IoTエンジニアになるために必要なIoT関連の知識とスキル
組み込み系の知識・スキル
日常使われている家電製品には特定の機能を実行するためのソフトウェアが組み込まれています。
C言語やC++、Javaなどを使いますが、複雑なプログラミングというより様々な制約の中でベストな方法を生み出すところに組み込み系の難しさと面白さがあります。
ネットワークの知識・スキル
IoT機器はインターネットに接続されることで、データ取得が可能になります。
Wi-Fi、3G/4G、5G、Bluetoothなどデータの転送速度・消費電力・データ容量が異なるネットワーク特性や使い分けが必要です。
アプリケーション開発の知識・スキル
IoTデバイスはユーザーがスマートフォンアプリで操作することがあります。
また、収集したデータをWebブラウザー上で表示する場合もあり、スマホ・Webそれぞれのアプリケーション開発のスキルが必要になる場合もあります。
AI(人工知能)や機械学習の知識
IoTで取得したデータを解析するために、AIや機械学習・数学的な知識が求められます。
AIに関するプログラミングにおいては記述方法がシンプルなPythonとそのライブラリがよく使われます。
セキュリティの知識
IoTを搭載した製品を作る場合は、外部から攻撃されることへの対策や保持している様々なデータを守るためのセキュリティ対策についての知識が必要となります。
クラウドの知識
IoTが一段と進んだ理由の一つはAWS/GCP/Azureなどのクラウドサービスが低価格で利用できるようになったことも関係しています。
データ保存だけでなく、可視化・分析予測、制御をサービス提供しています。
IoTに関連する知識・スキルをつけるために


現職がITエンジニアの方は、資格取得やIoT制作体験をすることから始めてはいかがでしょうか
IoT関連の資格取得する
IoTを使うユーザー又は保守運用に携わるエンジニア向
IoTシステムを構築・活用するためエンジニア向
IoTを含む組込み系の要求分解や環境構築するエンジニア向


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IoT業界とスキルを知って「IoTエンジニアになる方法」のまとめ
・IoTエンジニアは、IT業界の幅広いスキルが必要な職種。
・IoT・AI・ロボットなど専門分野に特化した学校を利用するのが有力になりそうです。
・ITエンジニアは今のスキルに何をプラスしたら強味になるか、常に先手を打っておきましょう。


この記事があなたのITエンジニア人生の助けになれば幸いです
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